津波防災に関する取組を知る

 津波防災の経験を後世に伝承していくため、「実際に訪れて津波について学ぶ」をコンセプトに、自治体や、各地域で活動される方々にとって参考となるよう、津波について学べる施設、ツアー、体験学習などを教訓・伝承事例集として整理しております。
 ご自身や地域の皆様で防災教育に関する企画を立案するときに参考としていただけます。

学習施設

 津波被害の教訓を伝えるための施設を紹介します。

都道府県 市区町村 施設名 開設
年月
対象災害 概要 お問合せ先
北海道 奥尻町 奥尻島津波館 2001年5月 北海道南西沖地震

●北海道南西地震の災害の記憶と教訓について、テーマ別に学ぶことができる施設。

●施設内には、7つの展示スペースを設け、災害の様子と復興までを伝えるとともに、災害の記録をわかりやすく伝える「映像ホール」も併設している。

奥尻島津波館
青森県 八戸市 八戸市みなと体験学習館 2019年7月 東日本大震災

●東日本大震災の脅威を映像、写真などから学ぶことができる施設。

●地震発生から復旧・復興までの歩みを映像と音響で伝える「震災タイムトンネル」や被災写真を用いたグラフィック年表が展示されている。

館鼻公園事務所
岩手県 大船渡市 大船渡津波伝承会 2013年3月 東日本大震災

●映像や語り部を通じて、東日本大震災の脅威とその経験を知り、自分が助かる手立ての助言を聞くことができる施設。

●被災前後の写真が展示されているほか、語り部から津波映像の解説や被災体験談を聞くことができる。

大船渡津波伝承会
岩手県 陸前高田市 東日本大震災津波伝承館「いわてTSUNAMIつなみメモリアル」 2019年9月 東日本大震災
三陸の津波
被害

●三陸の津波被害の歴史や東日本大震災の津波の脅威、震災から得た教訓を学ぶことができる施設。

●映像や写真に加え、被災した実物資料も展示されているほか、国内外からの支援などについて知ることができる。

東日本大震災津波伝承館「いわてTSUNAMIつなみメモリアル」
宮城県 仙台市 震災遺構
仙台市立荒浜小学校
2017年4月 東日本大震災

●東日本大震災により被災した実際の校舎をそのまま残した震災遺構。

●校舎の被災状況や被災直後の写真や映像などから、津波の威力や脅威を実感することができる。

震災遺構 仙台市立荒浜小学校 管理事務所
宮城県 仙台市 せんだい3.11メモリアル交流館 2016年2月 東日本大震災

●東日本大震災について、震災や地域の記憶を知り、学ぶことができる施設。

●過去・現在・未来という時間軸に沿って、地域の歴史や震災復興の記録を見ることができる。

せんだい3.11メモリアル交流館
宮城県 石巻市 伝承交流施設MEET門脇 2021年3月 東日本大震災

●「未来のために動き出そう」をコンセプトに、私たちが今からできる備えを提示する施設。

●震災当日100人の避難行動を体感できるシアタールーム、子ども視点での漫画動画、能登地震との比較パネルなど、主体性を引き出す学びを提供。

(公社)3.11メモリアルネットワーク
宮城県 石巻市 東日本大震災メモリアル南浜つなぐ館 2015年11月
(2016年4月移転)
東日本大震災

●石巻南浜津波復興祈念公園の一角で、南浜・門脇地区の甚大な被害の実情や復興過程における市民活動を伝える施設。

●避難行動の可視化シアターや、震災前と直後の写真パネル、津波伝承ARアプリなど独自の学習コンテンツを紹介。

(公社)3.11メモリアルネットワーク
宮城県 気仙沼市 気仙沼市 東日本大震災遺構・伝承館 2019年3月 東日本大震災

●東日本大震災の記憶と教訓を伝え、災害への備えを考えるきっかけを与えてくれる施設。

●震災の様子や津波の脅威を映像シアター等で学ぶことができるほか、破壊された校舎、津波で流されてきた車などの震災遺構を見学することができる。

気仙沼市 東日本大震災遺構・伝承館
宮城県 名取市 閖上の記憶
(津波復興祈念資料館)
2012年4月 東日本大震災

●東日本大震災の教訓を踏まえ、命の大切さを伝える役割を担う施設。

●閖上中学校に関する写真や書籍、心のケアの取り組みで制作した子どもたちのジオラマ作品などが展示されている。

(一社)閖上の記憶
宮城県 名取市 ゆりあげ港朝市
メイプル館
2013年5月 東日本大震災

●被災当時の様子だけではなく、その経験を生かした防災・減災について学ぶことができる施設。

●震災前後の写真、津波映像の放映コーナーがあり、震災について学べるスペースが設けられている。

ゆりあげ港朝市協同組合
宮城県 東松島市 東松島市震災復興伝承館 2017年11月 東日本大震災

●津波襲来時の様子や、命をつなぎとめるために取った行動について学ぶことができる施設。

●ガイドによる案内で、施設周辺の発災当時の様子や復興まちづくりの様子を見学できる。

東松島市震災復興伝承館
宮城県 山元町 山元町防災拠点・山下地域交流センター(つばめの杜ひだまりホール)  2017年9月 東日本大震災

●東日本大震災から復興までの歩みや、避難所生活について学ぶことができる施設。

●震災時の状況や新市街地が完成するまでの様子を映像・模型・パネル等から見ることができる。

山元町役場生涯学習課
宮城県 女川町 女川町まちなか交流館 2015年12月 東日本大震災

●東日本大震災発生時から復興までの歩みを、パネルや模型などを見て知ることができる施設。

●「居心地のよい、まちの居間となる、賑わい交流拠点」をコンセプトに、町民や来町者が気軽に立ち寄ることのできる施設である。

女川町まちなか交流館
福島県 いわき市 いわき市地域防災交流センター 久之浜・大久ふれあい館 2016年3月 東日本大震災

●津波の被害状況を写真や映像で確認できるほか、津波の遡上状況をマップにしたものなども展示されている。

●いわき市久之浜・大久地区の津波被害、避難生活を知ることができる防災まちづくり資料室が、支所、公民館の機能を持つ施設内に整備されている。

いわき市地域防災交流センター 久之浜・大久ふれあい館
三重県 大紀町 大紀町錦タワー
防災資料館
1998年 昭和東南海
地震

●昭和東南海地震での大紀町錦地区の津波被害の状況について知ることができる施設。

●昭和東南海地震の様子が資料と多数のパネル写真で展示されているほか、錦地区での過去の津波高一覧なども見ることができる。

大紀町役場錦支所防災安全課
大阪府 大阪市 大阪市立阿倍野防災センター あべのタスカル 2004年5月 東日本大震災
阪神・淡路大震災
東南海地震等

●東日本大震災をはじめとする災害の教訓や、南海トラフ巨大地震への備えなどを学ぶことができる施設。

●シアター映像や発災直後の街並み再現により、消火、避難、救助といった災害時に必要な行動を一連の流れの中で体験しながら学ぶことができる。

大阪市立阿倍野防災センター あべのタスカル
大阪府 大阪市 津波・高潮ステーション 2009年9月 東日本大震災
南海トラフ巨大地震

●かつて大阪を襲った高潮や、近い将来必ず大阪を襲うと言われている南海トラフ巨大地震とともに、地震、津波発生時の対応などを学べる施設。

●起・承・転・結の4つのコーナーを設け、「津波災害体感シアター(ダイナキューブ)」では津波災害を疑似体験できるなど、“見て、聞いて、触って”災害への備えの大切さを楽しく学ぶことができる。

津波・高潮ステーション
兵庫県 神戸市 阪神・淡路大震災記念
人と防災未来センター
2002年4月 阪神・淡路
大震災

●阪神・淡路大震災の経験と教訓、防災・減災・縮災の大切さを学ぶことができる施設。

●震災資料展示、3D映像、実験ステージなど様々なコーナーがあるほか、語り部による講話などにより将来発生する災害についても学ぶことができる。

阪神・淡路大震災記念 人と防災未来センター
和歌山県 広川町 稲むらの火の館 2007年4月 安政南海地震津波

●「稲むらの火」の逸話で知られる濱ロ梧陵の生涯や津波防災のあゆみと精神を学ぶことができる施設。

●防災の知恵をゲーム形式で学べるコーナーのほか、災害の恐ろしさを体感できる3Dシアターなどがある。

稲むらの火の館
高知県 黒潮町 佐賀地区津波避難タワー 2017年3月 南海地震等

●黒潮町には防災対策として建設された津波避難タワーが町内に6基あり、そのうちの一つで国内最大級を誇る佐賀地区津波避難タワーでは、地区での様々な取組の紹介を交えながら地区防災組織「防災かかりがま士の会」による案内で見学できる。

(一社)黒潮町観光ネットワーク

※リンク先のサイトでは、一部過去の情報が掲載されていることがあります。最新の情報は各施設にお問い合わせください。