「津波防災の日」「世界津波の日」である11月5日に、『令和2年度「津波防災の日」スペシャルイベント~あらゆる人が津波から逃れられるように~』が開催されました。
第5回目となる本イベントは、新型コロナウイルスへの対応を踏まえて、史上初となるオンラインでの開催となりました。
このイベントは、東北大学今村教授による「基調講演」と「津波防災に取り組む地域の紹介&意見交換」の2部構成で開催されました。
当日は、民間企業や団体、研究機関、行政、メディアなど全国から191名の参加がありました。
イベント当日の動画を掲載しております。当日ご参加いただけなかった方はぜひこの機会にご覧ください。
冒頭、イベントの開会にあたり、主催の内閣府より小此木八郎防災担当大臣が挨拶を行いました。
<主なポイント>
・平時から地域の津波災害リスクを確認しておくことが大切
・自助・共助・公助を組み合わせ、地域全体で防災に備えることが重要
今村文彦 東北大学災害科学国際研究所 所長より、東日本大震災の津波被害の経験を振り返るとともに、不確実な事象が発生する現代社会において、どのように新たなリスクに対応していくか、についてご講演いただきました。
<主なポイント>
・災害等のリスクに対しては、様々な主体が連携して「備える」ことが重要
・AI等の最新技術も活用し、現在の対応や対策を強化していくことが必要
第2部では、津波防災に取り組む5つの地域から、特徴的な津波防災の活動や工夫などについて紹介いただきました。地域紹介の後には、津波防災に精通する有識者と地域の方々による、地域の取組をより深く理解するための意見交換を行いました。
ファシリテーター:
矢守 克也 京都大学防災研究所 巨大災害研究センター 教授
登壇者:
鍵屋 一 跡見学園女子大学 観光コミュニティ学部 教授
加藤 孝明 東京大学 生産技術研究所 都市基盤安全工学国際研究センター 教授
阪本 真由美 兵庫県立大学大学院 減災復興政策研究科 教授
中尾 晃史 内閣府政策統括官(防災担当)付参事官(普及啓発・連携担当)
<主なポイント>
・防災は日常生活の延長上にある「防災も地域づくり」の考え方
・子供から大人まで日常的に目にするための工夫がされたA4 1枚の津波避難計画
<主なポイント>
・地域主要産業と防災を組み合わせた「観光防災まちづくり」の取組
・津波災害リスクとの「共生」と「避難」の2つの視点から作成した地区防災計画
<主なポイント>
・住民だけでなく観光客も含めた地域みんなで逃げ切る・助けきるための地区防災計画
・雪かきなど日常の営みと連携した防災の取組
<主なポイント>
・災害後のまちづくりを事前に考える「事前復興計画」の策定
・毎年「下知ベスト10」の事業計画を策定・進捗管理を行い、PDCAを回して管理を実施